運命の連絡
そして、私の現在を左右する連絡が届いた。マスタークラスへの参加が快く認められたのである。
好奇心と共に恐怖感もあった。モチベーションが上がっているとは言え、ミステリアスな国に間違いはない。
まず、宿泊先はどうするのか。どこの航空会社が行き来しているのか。物価はどうなのか。
知人のロシア人が、間に入ってくれて、問題を解決していってくれた。
宿泊先について、彼は一泊幾らまで出せるかを聞いてきた。私は、何の根拠もなく、一泊30€までならと伝えた。彼は、少し困った顔をしながらも、ウクライナに伝えてくれる事になった。
数日後、仲介の彼から連絡が入った。同じ質問である。「最大、一泊幾らまで出せるか」である。私は、また、一泊30€と答えた。彼は「もしかすると、難しい。」と言いながらも、ウクライナに連絡しますと言って終わった。
その後、妻が彼のレッスンに単独で受けに行った。帰宅した妻が、私に、「また聞かれたよ!!一泊幾らまで出せるか?」って。私は、「一泊30€だね。」と妻に話した所、ロシア人の彼が困っていたという事であった。そして、妻に「いくら物価が分からないとは言え、日本で、一泊¥4000のホテルに泊まる!?」と言われた。そう考えてみると、私は確かに泊まらないに違いない。
取り敢えず、日本基準で考えて、ロシア人の彼に電話をして、「一泊70€位までなら」と伝えた。彼は、安堵した顔で、「それなら大丈夫です」と言った。
電話を切った後に、妻から、「外国人を困らせる日本人て少ないよね。」と言われ、自分の性格に気付いた瞬間であった。